こんにちは。
ノマドトレーダーいちひろです。
元キャリアコンサルタント＆転職3回の経験を活かし、転職の記事について書いてきました。今回の記事では退職の流れをお伝えしたいと存じます。
また転職関連の記事では、「本質的」な公理・概念についてお伝えしたいと思います。抽象度が高くなりますが、ビジネス全般（アフィリエイト・営業・部下育成・トレード・・・）に通じる奥義になります。
【もくじ】
退職の流れ ～退職届・退職時期 ～ボーナス後？有給休暇は？失業保険は？
まずは事務的な事をお伝えしたいと思います。私は退職を3回経験していますが、自己分析以上に難しいことはないので安心してください。ここからは簡単で知識だけなのでさらっと進みます。
■退職までの流れ
退職願➡退職届
↓
引き継ぎ
↓
有給休暇取得
↓
退職
①退職届（退職願）
退職願➡会社へ退職を打診する書
退職届➡すでに退職が認められた後、届け出る書類
辞表➡経営管理層や公的職員が職を辞する時に届け出る書類
退職願
「労働契約を解除したい」と退職を申し出る時に提出するものになります。口頭で申し出ることも可能で、必ず提出する必要はありません。
退職届
会社の承諾を得た後、退職の意思表示をするためのものになります。法的には口頭のみの意思表示でも良いとされていますが、勘違いや「言った言わない」のもめ事を避けるため、事務手続きの記録として提出した方が無難です。会社規定の書面があれば使用します。
■私の経験
1社目の大手企業では退職届のフォーマットはなく、日付と署名、2行で終わりました。2社目に関しては、口頭のみで完結しました。（退職金、諸経費が支払いされないほど社内総務・人事が崩壊していました。海外企業の闇ですｗｗ）しっかりした日本の企業であれば、マニュアルはあるので、ここに関しては上司か総務課に確認することをお勧めします。
②退職時期 ～退職までの期間～
期間の定めのない雇用契約
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。（民法627条1項）
月給制・年俸制の場合は以下のような制約があります。
期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。（民法627条2項）
六箇月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、三カ月前にしなければならない。（民法327条3項）
期間の定めのある雇用契約（有期雇用）
契約日までは、原則退職できません。しかし以下の様な法律はあります。
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。（民法628条）
法律特有の遊びがある部分で定義されていません。「やむ得ない理由」は、たとえば「妊娠・出産・育児」「家族の介護」などの個人的な事情や、賃金の一部が支払われない、月に100時間を超える残業があるなどでしょう。
しかし、民法＞＞＞就業規則 なので、退職時期は、申し出から2週間となります。
有給休暇
退職（辞職）時に有給休暇の消化を拒否されるというのもよくあるでしょう。しかし、法律上有給休暇は従業員が申請すれば、無条件で取得することができます。
ボーナス・繁忙期
夏・冬のボーナスを受け取った後がベストな退職時期でしょう。過去の実績分がボーナスなので遠慮せずにもらうべきです。しかし、円満退社を目指すなら、繁忙期などは避けて退職することをお勧めします。
■私の経験
良い会社であれば、有給休暇を全て取得して退職できるでしょう。しかし、中小企業の場合は、一騎当千の戦力なので「後任」が見つかるまで退職できない事があります。お互いの妥協点を話し合いますが、ありとあらゆるモラル・道徳観を武器に退職時期は伸ばされます。海外企業の場合、役職主任以上は6か月といういつできたか分からない就業規則の上、いつの間にか有給休暇が支給されていませんでした。（契約更新したら支給するという謎ルール）日本勤務で日本の企業であれば、こういった心配はないでしょう。
③転職後 契約とは大きく異なるから退職したい
転職はしたものの、給与条件など雇用契約の内容と実際の業務の実態が大きく異なる場合について、労働基準法では以下のように規定されています。
前項の規定によって明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。（労働基準法15条2項）
■私の経験
よくある例としては、基本給が提示と違う・・・残業代が出ないなどでしょうか。そういった場合は、原則的に労働契約を解除することができます。
私の知るある人材会社経由で入社された方は、実際に基本給が違う等々の契約の相違がありました。しかし、人材エージェントを活用するとはいえ、契約書を確認するのはあなたの責任ですので、給与交渉などは聞きにくいことかもしれませんが、「自分の身を守るために」に抑えておきましょう。本音を言ってしまえば、そういうもめる会社は即辞めた方が、気苦労が少なくて済みます。
④退職を強要されている
基本的に拒否することができます。会社からの退職の強要は、民法709条に当たる不正行為になります。もし退職を強要によって退職してしまったら、会社に対して、「損害賠償請求・退職の取り消し」を求めることができる可能性があります。
注意点としては、「証拠」が必要になります。
・どのような経緯で辞めたか
・上司（強要者）とのやり取りを示す書面・メール
・上司（強要者）の発言を録音したICレコーダー
■私の経験
上記記載の某人材紹介会社経由で入社された方で、退職を強要されていると相談を受けました。
完全にマッチングミスです。人材紹介と会社双方に問題があります。正社員登用すると、辞めさせるのが難しくなります。ですので採用の段階で見極める企業側の面接・キャリアコンサルタントの面談が不足したことに起因します。
個人的な意見としては、強要するような企業で働く事・裁判で争うことが、不毛な労力です。他責により、負のエネルギー・負の思考が続きますので、即刻辞めて新しい仕事を探した方が人生が好転するでしょう。
⑤失業保険
失業保険を貰う条件は、雇用保険に加入していた期間が、「離職日以前の1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上あること」です。
また自己都合退職と会社都合退職で、給付金取得開始日が変わってきます。
自己都合：申請後、7日間の待機期間＋3ヶ月の給付制限後
会社都合：申請後、7日間の待期期間後
まずハローワークに、失業手当の申請をしなければ、失業給付金はもらえません。失業保険の取得条件は、「就職活動をしている事」が条件になります。年々失業給付金を取得条件が厳しくなっていますが、必ず1ヵ月に2回程、ハローワークに行き、簡単な面談をしなければいけませんのでご注意ください。
■給付期間
■給付額
■私の経験
日本の企業で勤務した方であれば、間々良い額がもらえるので、給付期間終了までの6ヵ月は、語学習得や専門スキルを学ぶなどの「自己研鑽」に当てると、次の転職でも前向きな期間となります。そのベクトルは、転職先の業種・業界と合わせておきましょう。（不動産系に転職希望なら、宅建などの資格取得）
裏技として、職業訓練を受講中であれば給付期間が延びますので、給付金を貰いつつ次に繋がる知識・資格・スキルを習得すると良いでしょう！
まとめ
退職の流れが何となく掴めたでしょうか。初めての事は分からないことだらけですが、知識を入れるだけで「不安・恐怖」はなくなります。その結果、行動力が上がります。
退職時期は、繁忙期を避け、ボーナスをもらった後、有給は全部取得しましょう。そして、退職を強要・有休を取得できない等、そんな余裕のない会社は、すぐにでも辞めるべきです。自分のステージが上がれば、おのずと見合った全てのモノが周りに現れます。
退職後すぐに仕事を探すのが一般的ですが、私はこの考えがあまり共感できない人で、私は１社目を退職した後、約2年、そして、2社目を退職した後は、半年間仕事をしませんでした。その間は、旅行バカンス含む学習期間、自分のやってみたいことに挑戦する期間に当てていました。
社会人になってからまとまった自由な時間の取得は難しいので、色々挑戦することをお勧めします。
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ノマドトレーダーいちひろ